勉強の合(省略)
とりあえず、『ガールズ・ブルー』を読み終えました。
感想っていうか、論文に書けることをこれからメモしなくてはいけません。
いきなりですが、私、『ガールズ・ブルー』も結構好きです。
バテリとか№6とか漫才とかドラマがあるわけじゃなく、ある女子高生の日常が書かれてるだけなんですが、好きです。
今読むと、こんな生き方もあるんだなって羨ましく思うのかもしれません。
自分の高校時代も楽しかったですけど。
さて、今日はこの後は漫才を読まなくては…。
3冊…は無理だなぁ、今日中には。
さてさて、今日二個目の小ネタです。
今度は水栄で。
突発的です。山とかオチってなんですか?って感じです。
よければ先に進んで下さい。
本格的な日記は夜に。
「あっ、金木犀の香りだ」
日が沈み始める夕暮れ時、栄口は鼻をひくつかせ言った。
「キンモクセイ?何それ?」
隣を歩く水谷は首を傾げながら聞く。
「水谷知らないの?」
言って栄口は辺りをキョロキョロと見渡した。
あったと言って腕を上げる。
そして、一つの木を指差した。
「あれ、あの木が金木犀」
栄口が指差した先にあったのは、橙黄色の小花を付けた木。
その木には水谷も見覚えがあった。
そうか、あれが金木犀だったんだと水谷は思った。
栄口が腕を降ろす。
そしてそのまま肩に掛けた鞄の紐を掴んだ。
「分からない?さっきから何か匂いがするでしょ?この匂いが金木犀の香りだよ」
言われて水谷は目を閉じた。
閉じて、鼻をひくつかせる。
すると、鼻孔をくすぐるように甘い香りがした。
「あっ」
思わず声を上げる。
「分かった?」
その声に反応し栄口が笑顔で水谷を覗き込んだ。
「うん。分かった。すごい良い匂い」
言ってもう一度空気を吸い込む。
「この匂い、金木犀の匂いだったんだ」
「はは、よかったね水谷。一つ賢くなったじゃん」
「何それ、ヒドーイ」
二人で笑い合う。
笑い合いながら金木犀の横を通り過ぎた。
瞬間、さっきよりも鮮明に香りを感じることが出来た。
それは甘い甘い香り。
秋を感じさせる香り。
ふわりふわりと人に秋を届ける。
笑いを止め、水谷がう~んと唸り始めた。
「どうしたの?」
何かを考え始めたまま何も言わない水谷に栄口が問うた。
水谷が閉じていた目蓋を持ち上げる。
困ったような笑顔を浮かべた。
「金木犀の香り嗅いでたらね、何か甘いもの食べたくなっちゃった」
「は?」
栄口はポカンと口を開けて水谷を見る。
「だって、甘い匂いじゃん。そう思ったら食べたくなったの」
水谷が言い終えると、クスクスと栄口は笑い始めた。
「水谷らしい」
笑う栄口の手を水谷は掴む。
水谷を見ればニッコリと笑い、前を指差していた。
「コンビニ行こ。ケーキ買ってさ、二人で食べよう」
言い終わるか終わらないかのうちに水谷は栄口の腕を引き駆け出した。
「ちょっ…水谷、そんな急がなくてもコンビには逃げないって」
そう口では言うが、栄口もまた水谷に引かれるままに夕暮れの道を駆けた。
※金木犀の香りを嗅いで甘いもの食べたいなと思ったのは私です。
や、金木犀の匂いは普通に好きですよ!良い匂いですよねー。
水谷ならこれくらいのこと言いそうだと思ったので、書いてみました。
PR