※今日も今日とて暗めのお話です。
グルグル考えてたらできたもの。
水谷が一人グルグルと考えて情けないです。
でも、そんな水谷が好きだ!という思いを込めて(笑)
相手が傷つくと分かっていて言葉にした。
それはなんて残酷なことだろうか。
それが分からない程、俺は馬鹿じゃない。
分かった上で俺は言葉にしたんだ。
大きく開かれた眼。
その中で小さくなる瞳。
ぐっと固く閉じられた唇。
動かない視線。
さっきみた彼の表情が脳裏に焼きつく。
傷つけた
大切な彼を
深く
俺は傷つけたんだ
恐くなって俺は逃げ出した。
固まり、動かない彼をその場に残して。
見たばかりの彼の表情を振り払うかのように俺は走った。
がむしゃらに、自分が何処をどう走ってるか認識できない程に俺は走った。
頭が冷えて止まってみても、脳裏に焼きついた彼の表情は消えない。
傷つけた
傷つけた
傷つけた
その言葉が頭をよぎるたびに、俺の心にも傷がついた。
一つ、二つと増えていく。
痛い
傷は深く、ズキズキと痛む。
痛い
痛い
痛い
呼吸を必死で整える。
整えれば、一緒に痛みも消えるのではないかと思った。
俺の呼吸が整う頃、後ろから激しい息遣いが聞こえた。
なんで
どうして
ゆっくりと足音が近づく。
俺は振り向くことが出来ない。
きっと、後にはいつもの表情をした彼が立っている。
優しい彼のいつもの表情。
さっき見たのとは違う、表情。
俺はしゃがみこむ。
膝に顔を埋め、彼を見なくてすむように。
彼から俺が見えないように。
彼が俺の横に立つ。
しゃがみこむのが空気で分かった。
なんでだよ
どうして
「水谷」
やめて
そんな声で呼ばないで
甘えてしまうから
お願い
俺の名を呼ばないで
「水谷」
なんでだよ
君は悪くないのに
傷ついたのに
俺が傷つけたのに
分からないよ
「ねぇ、水谷」
違う
俺は分かっていた。
逃げ出した時点で分かってたんだ。
君が追いかけてくることも。
君がその声で俺の名を呼ぶことも。
君はそういう人だから。
優しい君だから。
でも
いっそのこと突き放してくれた方が良かった。
傷が深くなる。
ジクジクと広がり、ズキズキと音を立て始めた。
鐘を鳴らしているように、頭に響く。
君は分からないかもしれないけど、突き放してくれた方が楽なときもあるんだよ。
「水谷、お願い」
けど、結局はこの声に甘えてしまうんだろう。
「お願いだよ、水谷」
君が俺の名を呼ぶ
傷は深くなる
「…栄口」
すがるように俺は君の名を呼ぶ
傷は深くなり続けているけれど
同時に
それが治る瞬間も近づいている
※コメントなしで…(苦笑)
訳分からない文章頑張って意味を感じとってください!
明日は…栄口視点の方を書いてみようかなぁ…。
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