ハロウィン水栄ver.
間に合った!超早く書き終わった!
面白い風に書きたかったけど、私には無理でした!
誰かギャグセンスを下さい。
では、それでも見てやるぜ!って優しい方はどうぞ。
「栄口ー!」
昼休み。水谷は栄口を見つけるやいなや走り出し、その名を叫ぶ。
数人の生徒が何事かと振り返った。
そんなもの目にも入っていないとでも言うように水谷は栄口に一直線に向かっていった。
「ちょっと、水谷、恥ずかしいだろ!人の名前をむやみやたら叫ぶな」
「ごめん・・・」
真剣な顔つきで起こられ、しゅんと頭を下げる。
それはまるで飼い主と飼い犬のようなやり取りであって、周りに居た数人はくすっと笑った。
それに気づいた栄口は頬を僅かに赤らめる。そして、目の前で肩を落としている人物に視線を移した。
まったくもうと息を吐き出す。
「で、何?何か用があるんでしょ?」
「あのね!」
さっきの落ち込みは何処へやら、水谷は目を輝かせながらパッと顔をあげた。
にこーっと子どもっぽい笑みを浮かべる。
あぁ、そういうことかと栄口が思うと同時に水谷が口を開く。
「栄口!トリ・・・」
「はい」
両手を栄口に突き出すように前に出す。
お決まりの台詞を口にする。しかし、言い終わる前に栄口が手を突き出した。
パッと手を開き水谷が差し出した手に飴を数個落とした。
「・・・・・・」
水谷は無言で手の上のものを見つめた。
栄口へと視線を戻す。
「どうしたの?」
にこりと笑う栄口の視線とぶつかった。
「えっ・・・と、まだ・・・」
「飴じゃ不満って言うの?」
水谷の言いかけた言葉を遮り、笑みを深め首を傾げながら栄口は言った。
優しい笑顔のはずなのに、何処か逆らうことの出来ない笑顔。
結局水谷は自分の言いたかった言い分を飲み込み、ボソッと
「・・・不満じゃないです」
そう言った。
「そう。なら良かった。・・・あ、水谷の用事終わったよね?じゃぁ、俺用事あるから。また部活でね」
バイバイと言って手を振り、背を向ける。
水谷は何処か腑に落ちないまま手の中の飴を見つめた。
※栄口は水谷が目をキラキラさせながら例の台詞を言うに違いないと考えてました。
それを想像したら激しくウザかったので現実では言わせませんでした。
飴がもらえたから目的は果たせたような気がするが、台詞を言わせてもらってないな・・・と言うのを楽しみにしていた水谷はちょっと納得がいかないようです。
けど、栄口の爽やか過ぎる笑顔に逆らえる勇気が水谷にはありませんでした。
以上です。
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