君の事を知ったなんてバカ気た話だった。
俺は君の事を何も知らない。
俺は君の君が作り上げた表面しか知らないんだ。
作り上げた表面の奥。その奥にあるものに触れる権利は俺にない?
俺は君の本当のところに触れたいのに、君はそれを許してくれないんだ。
「ねぇ、水谷さっきからどうしたの?」
水谷は苦虫を噛み潰したような表情で栄口を無言で見つめていた。
聞いても返事を返さない水谷に対し、困ったなと言って視線を僅かに下に移し眉根を寄せる。
その栄口の顔に水谷が手を伸ばした。頬に手を添える。
下に落ちていた視線を上げるため、そっと顔を持ち上げげ、視線を絡ませる。
「水谷?」
呟くようにその名を呼べば、水谷がゆっくり口を開いた。
「本当の栄口を見せてよ」
ゆっくりと見開かれる瞳。
栄口はそれをまたゆっくりと閉じた。
自分の頬に添えられた手をそっと外す。
そして、その手を握ったまま弱々しい笑顔を作り、
「無理だよ」
と一言。
水谷は目を閉じた。
握られた手を強く握り直し、閉じられた瞼の間から涙を流した。
俺はいつになったら本当に君に触れられるの?
いつになったら君はそれを許してくれるの?
早く君を知りたい。もっと君を見せて欲しい。
※意味不明だな・・・。
えっと、栄口は凄い作ってそうだなと思って。
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